サービスの変更や廃止とその覚悟

いつもの記事やツイートからはその片鱗すら出ていなさそうですが(笑)、僕は実は介護老人保健施設で支援相談員をしています。
どんな仕事かというのはひとまず置いといて、今日の内容はサービスの変更や廃止とそれをするためにはみんなが覚悟しなきゃいけないということです。

通所リハビリの入浴サービス提供をやめました。

去年の話にはなりますが、通所リハビリテーションで入浴サービスをやめました。
多くの通所リハビリでは入浴サービスを続けていますが、僕のいる施設ではそれをやめました。
その選択によって利用者さんや家族、居宅介護支援事業所のケアマネジャーからの反発はありましたが、意外と受け入れてくれていました。
施設が古いためか(30年弱)しょっちゅう風呂が壊れてて都度都度入浴を中止してたことで多少同情を買ってたのかもしれないけど、それだけじゃなくてしっかり説明してどうにか受け入れてくれた感じです。

なんで入浴をやめたのかというと、これからの介護老人保健施設に求められている「リハビリ施設」とか「在宅復帰施設」という役割をしっかりとできるようになるためです。
そのためにはリハビリに力を入れていかなきゃというところで、入浴に割いていた人員(介護職)を見守りや介護、リハビリの補助にあてていく必要がでてきたということです。

他にも変更したことがあって、それは短い時間でのサービス提供です。

短時間の通所リハビリ

短時間のサービス提供というところで、今まではあまりなかったサービスと思います。
簡単に言うと、午前中だけ(もしくは午後だけ)通所リハビリに通うという選択ができるようになったということです。
今までは朝自宅まで迎えに行って夕方自宅まで送っていくという流れで、利用者さん本人は一日中時間が拘束されるし家族としては介護疲れを多少解消するための休養(レスパイトケア)になるしというところですね。

ただ一日型だと、他のサービスをたくさん併用している人にとってはかなり負担になってしまって限度額オーバーっていうことにもつながるし、自宅でやりたいこと(仕事含め)がいろいろあるけどリハビリもしたいという要支援1以上の人たちにとっても丸一日拘束されるのは結構厳しい。
他にも、利用者本人が一日は疲れると思ったらなかなか有益なサービスかなと思います。

一応一日型のサービス提供も並行して続けてはいるけど最近相談が多いのは短時間の方というか一日型の相談なんてほとんど来ない感じです。

一応短時間のメリット

一つは入浴サービスをなくしたことによって、介護職と利用者さんとのコミュニケーションが多くなったっていうのがあります。
他にもいろいろあって、挙げていくと

  • 単純に選択肢が増えるので、相談もよく来る。
  • 入浴サービスがなくなった分、時間に追われる作業が減った。
  • 利用者さん側からも短時間の通所リハは他の通所サービスとの併用がしやすい。(介護保険の単位数が少ないので)
  • 施設側から言うと利用者さんの人数を増やしやすいので、リハマネ加算などの月1の加算が効率よく取れる。

パッと思いつくだけでも結構ありますね。
デメリットは風呂がないから他のサービスと併用するか、自宅で入浴するしかないというあたりかなと。
実際これくらいしか思いつかない。

ただやるには覚悟がいります。

当たり前ですが、新しく何かをやろうと思ったらそこそこの覚悟は必要になるんじゃないかなと思います。
しかも会社組織っていうそこそこの規模感の組織ですから、保守的な人も必ずいるし変化を嫌う人も必ずいます。
あと利用者さんは高齢者なので、変化を嫌う(というか変化に弱い)人がめちゃめちゃ多いです。
なので、結構丁寧な説明が必要になると思います。

それでも短時間に限らず新しいサービスとか事業っていうのはチャンスが多いと思います。
会社組織っていう旧態依然とした組織とは言ってもデメリットにはある程度目をつぶることを覚えてもらって、組織自体を変えていかないとこの先企業が生き残ることはできないと思います。
これは大企業でも中小企業でも大して変わらないと思います。

昔の大企業が時代とともにだいぶ衰退しているっていうことも最近ではかなり見かけます。
ホンダ、日産、三菱、NEC、サンヨー、富士通とかね。

今すごい会社もいつか潰れます。世の中に安定はないということをみんな理解した方がいいと思います。
公務員は貧民化して会社員も年齢でリストラされる時代になり、個人にも会社にも変化が求められる時代がもうすぐそこまで来ている状態です。

最後の最後で話がそれましたが、サービスの提供方法を変えていくのもこれから大事になると思います。