感染症の予防はできていますか?

みなさんは毎日の体調管理はしっかりできていますか?
ぼくは先週の土曜日から風邪をひいていまして、まだまだ本調子にはなれていないんですが、一応職場復帰はしました。

大変だねー。
わたしは今のところ元気だから大丈夫だと思うよ。

そうなんだ。
じゃあ、今日はその元気さをしっかり保てるような感染症対策についてお話してみようかなと思います。
普段医療施設で働いているので、調べものプラス普段の知識のアウトプットとして書いていきます。

感染症ってどんな種類があるの?

大きく4つに分けてみました。

  1. ウイルスが原因となる感染症
  2. 細菌が原因となる感染症
  3. 子どもに多い感染症
  4. その他

感染症ってひとことで言っても原因はいくつかあるんだね。
それはともかく、たとえばどんなものがあるの?

たとえば今流行のコロナウイルスやインフルエンザは1番に当たるね。
ここから今あげた4つの例を掘り下げていこう。

ウイルスが原因となる感染症

ウイルスっていうとまずパッと思いつくのはこの時期ならインフルエンザかコロナウイルスでしょう。
コロナウイルスなんかもはやニュースで毎日放送されているようで。
なんで他人事っぽいかっていうと、ぼくは家でほぼほぼテレビを見ないんですよ。
職場は職場で通所リハ室とか入所のデイルームみたいにテレビが映ってる部屋はあるけど、僕の主戦場は相談室なので基本的にテレビを見る機会はほぼほぼないです。

しかも通所リハ室もテレビ番組を映してる時間はそんなになくて、基本的にはDAMのマシンで体操のプログラムを再生するように使ってるからぼくがテレビ番組を見るのは娘とプリキュアを見る日曜日ぐらいだと思います。

余談は置いといて(笑)、感染症の原因として有名なウイルスをまとめてみました。

  • インフルエンザ
  • ノロウイルス
  • ロタウイルス
  • 肝炎
  • HIV
  • コロナウイルス

コロナウイルスは最近大騒ぎになってるのでついでに入れときました。
それぞれの主な症状や感染経路を解説していきます。

インフルエンザ

◎インフルエンザとは

インフルエンザはインフルエンザウイルスがのどや気管支、肺などで感染・増殖することによって発症する気道感染症です。
インフルエンザによる死亡者は高齢者が大半を占めています。

◎インフルエンザウイルスの種類

インフルエンザウイルスには大きく分けてA型、B型、C型の3つに分けられます。
季節性のインフルエンザとして毎年流行しているのはA型のソ連型と香港型、B型のウイルスです。

◎主な症状

主な症状をまとめてみました。

  • 高熱
  • 頭痛
  • 関節痛
  • 筋肉痛
  • せき
  • のどの痛み
  • 鼻水

ぶっちゃけ風邪とあんまり区別がつかないですよね。
違いがあるとしたら、発症のしかたかなと思います。
風邪は比較的じわじわと体調が悪くなるのに対して、インフルエンザは急激に体調が悪くなります。

◎感染経路

多くはインフルエンザに感染している人のせきやくしゃみなどで空気中に拡散されたウイルスを気道に吸い込むことで感染する飛沫感染です。
他には手すりなどの表面に付着したウイルスに触ってしまったことによる接触感染もありますね。

感染者はくしゃみが飛ばないように必ずマスクをして、感染していない人は手洗いとうがい、手の消毒を徹底するのがいいと思います。
空気中のウイルスはマスクでは防げないので、しっかりうがいをしましょう。

◎予防

予防はもはや予防接種と手洗いうがい、手の消毒といったところくらいですね。
患者には絶対マスクをさせてください。
くしゃみが飛んで来たら自分がマスクをしててもほぼ無駄です。
空気中に漂っているウイルスはマスクの隙間をくぐり抜けることくらい楽勝なので、元気な人がマスクをしても大して効果は期待できないと思います。

ノロウイルス

◎ノロウイルスとは

ノロウイルスは乳幼児から高齢者までの全年齢層で急性胃腸炎を引き起こす、ウイルス性の感染症です。
主に冬に流行りやすく、11月ごろから流行り始めて年明けに流行のピークが来ることが多いです。

◎ノロウイルスの特徴
  • 人の腸管のみで増殖する。
  • 少量のウイルス(10~100個)でも発症する感染力の強さ。
  • 経口感染・飛沫感染・接触感染など、いろんな経路で感染の可能性がある。
  • 何回でも繰り返し感染・発症する。
◎主な症状

主な症状をまとめてみました。

  • 激しい嘔吐・下痢・腹痛。
  • 発熱・頭痛・筋肉痛。
  • 症状は1~3日と長く続くが後遺症は残らない。
  • 下痢や嘔吐が続いて脱水症状になることもある。
  • 症状が落ち着いた後も体内にウイルスを体内から排出する可能性がある。

感染しても症状がない場合もあって、そういう場合でもウイルスを体内から排出することがあるので注意です。

◎感染経路

主に3つですね。

  • ノロウイルスに汚染された貝類を十分に加熱しないで食べた場合。
  • ノロウイルスに感染した人が手洗いを十分にしないで調理したものを食べた場合。
  • ノロウイルスを含む便や嘔吐物を処理した後に手についたウイルスや、処理が不十分で残ったウイルスが口から取り込まれた場合。

他には便や嘔吐物の処理が不十分だった場合に空気中にノロウイルスを含んだ粒子が空気中に舞い上がって空気感染で感染することもあります。

◎予防

予防接種はないので、もはや手洗いをしっかりして使い捨ての紙タオルで手をふくくらいしか予防策はないですね。

ロタウイルス

◎ロタウイルスとは

子どもがいる人はよく聞く名前ですね。
ロタウイルスは子どもの重症な下痢の主な原因です。

感染力が強く、免疫のない子供が必ずといっていいほど経験するそうです。
(うちの子は2人とも今のところなってないっす。)

通常は1歳児が罹りやすいそうですが、保育所・幼稚園・小学校や病院・老人ホームなどの大人でも集団発生がみられることがあるようです。
主に冬に流行しやすいので、冬季下痢症とも呼ばれているようです。

◎主な症状

主な症状をまとめてみました。

  • 3~8日水様の下痢と嘔吐が続く
  • 39℃以上の発熱
  • せきや鼻水

潜伏期間は1~3日で、下痢や嘔吐による脱水症状に気を付ける必要があります。
感染しても発症しない子供もいるようですが、症状がなくてもノロウイルスと一緒で便と一緒にウイルスが排出されることがあるようです。
1度かかってもまたかかることがありますが、多少の免疫は付くので2度目以降は重症化しづらいようです。

◎感染経路

経口感染のみです。
手洗いが不十分な人が作った料理とか、ドアノブや手すりをさわった手のまま指しゃぶりをしてしまったなどの原因で感染するといったところですね。

◎予防

手洗いをしっかりすることに尽きますね。

  • 自分のトイレのあと
  • 子どものトイレ誘導のあと
  • 子どものおむつを替えたあと
  • 調理・配膳・食事・おやつのまえ

この時は必ず手を洗いましょう。

肝炎

◎肝炎とは

いろいろな種類があって、主に急性のものと慢性のものに分けられます。
あとは成因によってA型~E型のウイルス性肝炎とアルコール性・薬物性・自己免疫性・その他に分けられます。

◎肝炎の種類
  • A型肝炎
  • B型肝炎
  • C型肝炎
  • D型肝炎
  • E型肝炎

よく施設などの感染症対策で問題になるのはB型肝炎とC型肝炎です。

◎主な症状、感染経路

主な症状をまとめてみました。D型・E型肝炎は省きます。

病名原因症状感染経路
A型肝炎A型肝炎ウイルス
(HAV)
・発熱、悪心、全身の倦怠感、食欲不振、下痢、嘔吐など風邪のような症状がみられます。
・ウイルスの感染は持続性ではないので慢性肝炎に移行することはないようです。
・水や食物からの経口感染。
・A型、E型肝炎ウイルスは主に便の中に排出されるので、便で汚染された食物や手指が感染源になります。
B型肝炎B型肝炎ウイルス
(HBV)
・全身倦怠感、食欲不振、悪心などのあと黄疸が出現します。
・黄疸が出現すると尿の濃染がみられます。
・大人の場合はほとんど慢性化しません。
・血液感染なので、母子感染や性交による感染が主です。
C型肝炎C型肝炎ウイルス
(HCV)
・全身倦怠感、食欲不振、悪心などのあと黄疸が出現します。
・高確率で慢性化します。
・血液感染ですが、母子感染や性交による感染じゃなくて、輸血によって感染するのがほとんどです。

症状は似てるような気がしますが、結構その後が違いますね。

◎予防

主にB型肝炎とC型肝炎の場合は2次感染を防ぐために患者の血液に触れないよう、介護する人は必ずディスポを装着しましょう。
出血があるときは入浴介助もやめた方がいいと思います。

とにかく血液に触れないように気を付けましょう。

HIV

◎HIVとは

ヒト免疫不全ウイルスというウイルスの名前です。
潜伏期間は10年くらいと言われていて、指標となる23の合併症を発症すると後天性免疫不全症候群(エイズ/AIDS)という診断になります。

◎主な症状

エイズ自体の症状はCD4養成リンパ球という白血球が破壊されていくというもので、それによって免疫力が低下して様々な合併症が発症して重症化します。

◎感染経路

血液感染のみです。
母子感染、成功による感染、注射の回しうちなどによって感染します。

◎予防

手洗い、手の消毒などの標準予防策の他に、患者の血液には確実に触れないようにするといった感じですね。
介護するならディスポを装着しましょう。

コロナウイルス

◎コロナウイルスとは

発熱や上気道症を引き起こすウイルスです。
以前ニュースになった重症急性呼吸器症候群(SARS-CoV)や中東呼吸器症候群(MERS-CoV)もコロナウイルスの一種だそうです。

今回流行っているのはCOVID-19という、新しく発見されたものです。

◎主な症状

主な症状をまとめてみました。

  • 発熱
  • せき
  • 筋肉痛
  • 倦怠感
  • 呼吸困難

他にも頭痛、喀痰、血痰、下痢などを伴うこともあるそうです。

◎感染経路

感染源は今のところ調査中だそうです。
武漢しの市場関係者からたくさんの患者が報告されているので、野生動物の可能性が考えられています。

感染経路も調査中ですが、今のところ考えられているのは患者との接触による飛沫感染、ウイルスに汚染された環境に触れることによる接触感染が考えられているようです。

◎予防

もはや標準予防策と手で触れそうなところのアルコール消毒がポイントだそうです。

細菌が原因となる感染症

正直あんまりイメージがわかない人が多いかなと思います。
実際、今からあげる細菌の名前の半分くらいは今の仕事をするまでは知らなかった細菌です。

もちろん誰でも知ってる細菌もあるんだけど、それ以上になにそれ?ってなるようなものがあります。
それでは紹介していきましょう。

  • MRSA
  • ESBL
  • レジオネラ
  • 緑膿菌
  • セラチア
  • 結核
  • 白癬(水虫)

MRSAとかESBLとか、ぶっちゃけ医療とか福祉の人じゃないとなにそれ?な細菌だと思います。
それではひとつひとつ説明していきましょう。

MRSA

◎MRSAとは

Methicillin-resistant Staphylococcus aureus(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の略称です。

黄色ブドウ球菌は常在菌といわれる細菌で、人体のいろんな場所によく付着していますが、基本的には弱毒菌なので、抵抗力があれば重症化することはないような細菌です。

MRSAはこの黄色ブドウ球菌の仲間ではあるんですが、耐性遺伝子を持っているので抗生物質が通常の黄色ブドウ球菌より効きづらくなっています。
なので治療がしづらく、患者の抵抗力頼みになりがちになるので重症化しやすいといわれています。
MRSAを保菌していても健康な人なら数日の間に自分の抵抗力でMRSAを駆除できますが、お年寄りの場合は高齢化によって抵抗力が弱まって駆除できなくなることもあります。

なので以前は感染者は隔離されたり特別な対応をされていたんですが、最近ではあんまり隔離されるようなことも聞かないし、もはや対策しやすくなったのかもしれません。

主な症状
  • せきやくしゃみ
  • 発熱
  • 下痢
◎重症化しやすい状態
  • 抵抗力がいちじるしく低下した場合。
  • 大きな手術のあと。
  • 重症のやけどを負ってしまった場合。
  • 血管内にカテーテルを入れている場合。

上にあげたようなときにMRSAに感染してしまうと、重症化しやすいそうです。

◎重症化したときに起こしやすい病気
  • 敗血症
  • 髄膜炎
  • 心内膜炎
  • 骨髄炎

これらの病気にかかって死亡することもあるようです。

◎感染経路

接触感染ですね。
MRSAの保菌者や、まき散らされた菌で汚染された床などに触れたり、空気中に漂っている菌を吸い込んだりして人に移ったり、その人の手指がいろんなところに触れることで広がっていきます。

EBSL

◎ESBLとは

ESBL産生菌といって、基質特異性拡張型βラクタマーゼ(Extended spectrum β-lactamases:ESBL)と呼ばれる酵素を産生する細菌を総称したもので、薬剤耐性菌の一種です。
大腸菌、肺炎桿菌、プロテウス・ミラビリスなどの腸内細菌から多く検出されており、日本でも増加傾向にあるそうです。

主な症状

これらの症状を引き起こすことがあります。

  • 尿路感染症
  • 肺炎
  • 手術部位感染症
  • 腹腔内感染症

◎感染経路

接触感染です。医療従事者の手指や医療器具から移ることが多いです。
院内感染の可能性が非常に高い細菌です。

◎感染対策

手洗い、消毒、うがいなどの標準予防策ですね。
あとは感染者の介護をするならしっかりガウンと手袋を装着して、おむつ交換とかをした手で他のものに触れないようにすること。
そのあとに必ず手洗いをすることも大事ですね。

レジオネラ

◎レジオネラ属菌とは

1976年7月にペンシルバニア州フィラデルフィアのホテルで221人が原因不明の肺炎で次々と倒れた惨事を引き起こした最近です。
日本でも1996年12月に家庭用の24時間風呂にこの菌が繁殖することがわかり、注目されるようになりました。

レジオネラ属菌は自然界の土壌や淡水に生息しているグラム陰性桿菌で、一般的には20~50℃で繁殖し、特に36℃前後で繁殖しやすいので、冷却塔や加湿器、温泉や風呂の浴槽などで発生してしまうと繁殖しやすいです。

主な症状

レジオネラ感染症はレジオネラ属菌が原因になって起こる感染症です。
子どもや高齢者、病人などの抵抗力が弱い人がかかりやすく、主にレジオネラ肺炎とポンティアック熱という2つの病型があります。

レジオネラ肺炎ポンティアック熱
    症状 ・高熱
・せき
・たん
・頭痛
・胸痛
・筋肉痛
・悪寒
・下痢
・意識障害 など
・高熱
・せき
・頭痛
・胸痛
・筋肉痛
・悪寒
・下痢
・意識障害 など
肺の状態・肺炎
・胸膜炎
・胸膜炎
潜伏期間2~12日1~2日
発症率1~7%95%以上
メモ感染しても発病する確率はとても低いです。
ただ重症化してしまった場合は多臓器不全を起こして発病後一週間以内で死亡してしまう場合があります。
発病してもだいたいは自然に治るような自然治癒型の症状です。             

◎感染経路

レジオネラ属菌を含んだ霧状になった水を吸入したことによる感染なので、レジオネラ属菌に汚染された循環式浴槽水、シャワー、噴水、洗車などの霧状になった水が呼吸器に吸い込まれたときに感染します。
なので、スーパー銭湯などでレジオネラ属菌が発見されるとしばらく営業停止になります。

患者との接触感染はしないようです。

緑膿菌

◎緑膿菌とは

日和見感染症と呼ばれる感染症の代表格とされています。
緑膿菌は人の腸管内など、自然界のいろんなところに分布していて栄養分が少ないところでも増殖できるので、水回りに多いようです。

他の病原菌と一緒に感染することが多く、抗生物質が効きづらいです。

日和見感染症ってなに?
人で言うコウモリ野郎みたいなこと?

結構当たってると思うよ。
日和見感染症っていうのは正常な宿主に対しては病原性を発揮しない微生物が、宿主の抵抗力が弱まると病原性を発揮して起こってしまう感染症なんだ。

主な症状

これらの症状を引き起こすことがあります。

  • 敗血症
  • 呼吸器感染症
  • 尿路感染症
  • 褥瘡
  • 間・胆道系感染症
  • 消化管感染症

◎感染経路

医療器具からの感染や自分の体内に生息してる菌からの感染が多く、人から人への感染もあります。

◎感染しやすい人

  • 免疫不全状態(大量の抗生物質、免疫抑制剤、抗がん剤などの投与)
  • 各種白血病、悪性リンパ腫などの血液疾患
  • 肝不全
  • 重症糖尿病、AIDS(エイズ)
  • 常にカテーテルが挿入されている
  • 高齢者(特に寝たきりの人)

セラチア菌

◎セラチア菌とは

Serratia属に属するグラム陰性桿菌で、Serratia marcescensなど数種類の筋腫があります。
水や土壌に広く分布しており、病院や施設以外にも一般家庭の洗面台など、湿潤環境に存在します。

セラチアは赤色からピンクの色素を産生することが多く、洗面台などにバイオフィルムを形成しているのが見えることがあります。
セラチアは弱毒性なので、健常者には病原性を示すことはほぼないようですが、抵抗力が低下した人は注意です。

【バイオフィルムとは】

複数の最近が共存して複合体を形成し、個体の表面に付着した状態のものです。
セラチアの場合は洗面台などの赤いカビのようなものですね。

主な症状

これらの症状を引き起こすことがあります。

  • 呼吸器感染
  • 尿路感染
  • 手術部位感染
  • 血流感染
  • 髄膜炎

血流感染の場合は急速に増殖し、死亡例もあります。

◎感染経路

ほぼ接触感染です。感染経路ごとの対策を考えていきましょう。

経路   内容
手指経由症状のない尿路保菌者にも分布しているので、医療従事者の手指を汚染します。
なので医療従事者が患者にカテーテルの挿入など処置を行う前後には必ず手洗い消毒、手袋が大事です。
器具経由セラチア菌に汚染された注射器や輸液ルートが原因で、血液中に菌が送り込まれる可能性があります。
物品経由食器は通常通り熱水洗浄し、理念も通常通り選択をして乾燥させておけば問題ないです。
臓器移植患者など感染しやすい患者が使う洗面用具は定期的に消毒した方がいいです。
環境経由洗面台などの湿ったところにセラチア菌が多く生息しているので、湿った環境の場所を日常的に掃除して清潔にしておくのが大事だと思われます。

結核

◎結核とは

結核菌が直接の原因となって起こります。
一般的には肺結核のことではありますが、肺以外にも腎臓、腸、骨、リンパ節などにもみられる感染症です。
結核に感染しても普通は免疫の働きで発病を防ぐことができるそうで、感染しても一生のうちに発症するのは10人当たり1~2人程度だそうです。

主な症状

最初は風邪のような症状で、2週間以上も微熱やせき・たんが止まらない時は結核が疑われます。
症状が進むと全身にだるさが出てきます。
症状が出ない時もあるので症状だけでは診断しづらく、ツベルクリン反応・レントゲン写真・たんの検査などから診断します。

◎感染経路

空気感染です。
激しいせきやたんと一緒に結核菌を排出している患者が感染源になり、その菌を周りの人が直接吸ってしまうことでうつります。

白癬

◎白癬とは

ひらたく言えば水虫ですね。
白癬菌というカビが原因で起こる病気です。

白癬菌は皮膚の外側にある角質層に住み着き、角質の成分を栄養源にして増殖します。
特につめや毛にケラチンが含まれているので、白癬菌が寄生しやすいです。

◎感染経路

水虫の人が落とした皮膚の垢などが他の人の皮膚に付着して感染します。
主にバスマットやスリッパなどですね。
ただすぐに感染するわけではないようですが、白癬菌がついた部分が蒸れて増殖すると発症しやすいです。

子どもに多い感染症

子どもに多い感染症とはいえ、大人も感染することがあります。
僕は大学4年の時にヘルパンギーナに感染しましたし、高齢者でもとびひにかかることはあります。

それではどんなものがあるのかあげてみます。

  • 手足口病
  • ヘルパンギーナ
  • プール熱
  • とびひ

割と知ってる名前の病気が多いんじゃないかと思います。
ヘルパンギーナだけはよく知らない人も多いかもです。

手足口病

病原体はエンテロウイルス、コクサッキーウイルスといったウイルスです。
潜伏期間は3~6日で、夏に流行します。

◎主な症状

口の中や手のひら、足の裏、足の甲などに水泡ができますが、水泡はかさぶたにはならずに治癒する場合が多いです。
口内炎がひどくなることが多いので、まともに食事ができないことがあります。

◎感染経路
  • 経口感染
  • 飛沫感染
  • 接触感染
◎感染対策

手洗いが大事です。
なおっても呼吸器から1~2週間、便から2~4週間くらいの間病原体が排出されるため、おむつの取扱いには気を付けましょう。おもちゃは共有しないようにします。

ヘルパンギーナ

病原体はコクサッキーウイルスA群で、潜伏期間は3~6日です。
1~4歳児がなりやすいですが、大人でもなります。夏に多くみられます。

◎主な症状
  • 突然の高熱(1~3日続く)
  • 咽頭痛(のどの痛み)
  • のどの奥に赤い水泡が多数見られる。水泡はつぶれて潰瘍を形成。
    のどの痛みのために、食事や飲みものを摂取できないことがあります。
【合併症として】

熱性痙攣、脱水症になることがあります。

◎感染経路
  • 飛沫感染
  • 接触感染
◎感染対策

手やせき、くしゃみを通して感染するので十分な手洗いを実施します。
なめたおもちゃなどの貸し借りでも感染することがあります。
また治った後でも呼吸器から1~2週間、便から2~4週間くらいは病原体が排出されるます。
なのでおむつの取扱いには注意が必要ですね。

プール熱とは

病原体はアデノウイルスで、潜伏期間は2~14日です。
このウイルスに感染している子どもの目の結膜からも感染があります。

◎主な症状
  • 発熱
  • のどの痛み
  • 頭痛
  • 食欲不振 などの症状が3~7日続く

目の症状としては結膜炎、涙が多くなる、まぶしがる、目やになどです。

◎感染経路
  • 飛沫感染
  • 接触感染
◎感染対策

手をしっかり洗いましょう。
咽頭から2週間、便から数週間病原体が排出されます。
なのでおむつの取扱いにも十分に注意し、おむつ交換後も手をしっかり洗いましょう。
プールだけで感染するものではありませんが状況次第でプールを一次的に閉鎖します。
学校保健安全法では第2種の感染症に指定されています。

伝染性膿痂疹 伝染性膿痂疹(とびひ)とは

病原体は、黄色ブドウ球菌、A群溶血性連鎖球菌です。潜伏期間は、2~10日ですが、長期の場合もあります。季節では、夏によくみられます。

◎主な症状
  • 水泡
  • 強い痒み

虫刺されなどでかき壊した傷やケガの傷に細菌が感染し化膿します。
化膿すると皮膚が赤くなり水疱ができます。
アトピー性皮膚炎があると重症化することがあります。

◎感染経路
  • 接触感染
◎感染対策

手をしっかり洗うことと、子どもの爪はしっかり切っておくことが大切です。
かき壊した手から菌が広がっていくそうです。
炎症症状が強かったり化膿した部位が広かったりする場合は傷に直接さわらないようにしましょう。
ジュクジュクした部位はガーゼで覆うなどし、他に接触しないようにします。
滲出液(しんしゅつえき)が多いときは保育園などは休んだ方がいいです。

いろんな感染症がありますね

だからといって怖がる必要もないと思います。
しっかり予防したってなるときはなります。
でも予防しておけばなりにくくなったり、重症化しにくくなったりとメリットはあります。

今回の内容は以上です。
感染症対策に役立てていただけると幸いです。

雑記

Posted by K.Agata